彼の島(カノシマ)   其の弐


「もうね。ちょっと嫌な予感はしてたんですよ。やっぱり流れってあるじゃないですか。どんどんいなくなって行く人達を見てる訳ですから。この島って流れ着いた人が居つくだけじゃないんですよ。やっぱり、あの肉、滅茶苦茶美味いじゃないですか。わざわざ狙ってくる人もいるんです。」
「でも、みんないなくなるんです。」
「聞こえました。悲鳴って言うか・・・。雄叫びですか?阪さんと長さんが森の向こうに消えて行くのが見えました。僕はずっと浜辺ですけど、あの二人は奥に隠れ家みたいなの作ってて。でも、Aさんいないんですよ。二人も何も言ってくれないし。」
「でもある日。拾ったんです。瓶を。」
「開けました。そりゃもう。ボトルメールって奴ですよね。差出人は読む前から分かってました。」
「凄いですよ。出だし。」
「『この手紙を君が読んでいるということは、きっと、もう僕はこの世にいないのだろう。』」
「すげーっすよね。どっかのドラマでしか聞いた事ないっすよ。え?続きですか? 『出来れば君にちゃんと最後のお別れをしたかった。だけどもう会えない。こんな形のお別れになってしまって申し訳ないと思う。許して欲しい。』」
「許すも許さないも無いですよね。Aさんいないんだもん。」
「膝抱えて泣きました。]
「それで、僕も森に入ることにしたんです。」
「森は凄かったです。最近はまだ平和な方ですよ。昔はAさんがちょくちょく主の肉を毟ってたからすげぇ荒れようでした。ああ、この腕ですか? そうです、その頃に。いきなり森入っちゃったから。ちょっと調子乗っちゃって。いや、大丈夫ですよ。すぐ慣れます。分かりますよ。色んな人見てきましたもん。だって何だかんだ言って結構サバイバル熟練者じゃないですか?僕なんてペーペーですよ。わっしゅさんは残りますよ。」
「この島に」

わっしゅばーん

わっしゅばーん について

ヘヴィとの腐れ縁。 元漫画家さんのアシスタント。 売れっ子さんばかりについてましたけど、僕は売れませんでした。 ストレス解消にとりあえずゲームを買う。積みゲーだらけ。 漢直使い。TUT-code。 モンハン引退。

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